近年、マスメディアなどにおいて頻繁に「妊活」という言葉を目にする機会があります。
妊活とは、妊娠の準備のために必要な知識を身につけたり体調を整えたりするさまざまな活動のことをいいます。
妊娠中の女性が出産準備のために各種の教室に通ったりする活動は以前から行われていましたが、妊活はさらにその1つ前の段階から、妊娠に対する積極的な意識を持って日常生活を送っていこうという考え方に基づいて提唱されているものです。
ひと昔前までは、妊娠にまつわる知恵や心構えなどは母親から娘へといったかたちでもっぱら家庭の中で伝えられるものでした。
しかし近年では社会の変化によって女性のライフスタイルも多様化してきているうえに、早いうちから親と離れて暮らす女性の数も昔に比べて増加しているので、1人1人が意識的に妊娠のことを学ぶ必要が出てきたのです。
中でも重要なのは、体調管理です。
近年は積極的に社会に進出し、男性と変わらないほど激しい仕事をこなしている女性が増えてきているため、どうしても身体の調子が乱れがちになっています。そうなると、ホルモンバランスや月経周期などに乱れが生じ、妊娠にとっては良くない体内環境になってしまいます。体調管理は妊活の基礎的な部分として、非常に重要なのです。
とはいえ、体調管理が重要なのは老若男女誰にとっても同じことです。体調管理の柱となるのは食事・運動・生活習慣の3つですが、妊活中であるなしにかかわらず基本的なアドバイスは同じです。すなわち、栄養バランスの良い食事をとり、適度な運動を行い、規則的な生活を心がけることです。
たとえば運動にしたところで、妊娠に向いている特別な運動や絶対にしてはならない運動といったものは特にありません。
重要なのは、身体に負担がかかり過ぎるような激しい運動は行わないこと、規則性をもって長く続けること、この2つです。適度な運動を定期的に行うことは基礎代謝を活発にし、健康的な身体を維持することができるだけでなく、ストレス解消にもなって精神面にも好影響をもたらします。